宙組は『カジノ・ロワイヤル』東京公演真っ只中。
2番手の集大成として悪役ルシッフルを好演している芹香さんが、
星組時代から1期ちがいで共に切磋琢磨してきた真風さんへの思いと、次期トップとしての意気込みを語りました。
芹香斗亜・真風涼帆への思い
真風さんにあげたいプレゼントは?
「真風さんは何でも持ってるので直接本人に聞いたんです。『化粧ポーチ』だそうです。でもなかなか良いポーチが見つからず、ずっと探していたところ、ユーチューブで見つけたそうなんですが、それがけっこうなお値段で。笑」
直接本人に聞いちゃうことに驚きましたが、気の置けない関係が良いですね。
いまでこそお二人は和気あいあいとした(同期のような)関係に見えますが、芹香さんは過去に真風さんについてこうお話しされています。
「音楽学校では1期上の上級生として厳しく指導してくださいました。星組でもたくさん同じ時間を過ごし、男役の基礎を叩き込んでくださり、私は真風さんから男役のイロハを学びました」
「そして真風さんがトップになったタイミングで私が宙組へと組み替えになってからも、たくさんのことを学ばせていただきました」
音楽学校でも星組でも宙組でも、真風さんの背中を見て育った芹香さん。
「それゆえ真風さんには幸せな気持ちでご卒業していただきたい。真風さんを思いっきり笑わせることが私の務めだと思いながら残りの時間を大切にしたいとおもいます」
芹香さんらしいステキな送り出し方ですね。余裕すら感じます。
しかしこのインタビューが行われたのは『ネバセイ』のころで、いざ退団公演がが始まり、真風さんの卒業が近づいてくると芹香さんの心境に変化が。
「宝塚人生の中で一番長くご一緒させていただいたので、真風さんのエッセンスが入りまくっていて、ご卒業後(自分が)一体どうなるのか分からない」
そう話す芹香さんは不安と戸惑いが混じったような表情。
芹香斗亜が語るトップ像
芹香さんには2年前から習慣にしていることがあるそうです。
それが瞑想。
学年が上がるにつれ、いろんなこと考え過ぎてしまって頭の中がパンク状態に。
そんな時に出会ったのが瞑想でした。
朝の数分間『頭の中を整理する時間』を設けると心も身体も整うのだとか。
そして導き出した自分のトップ像は、
「組長さんの言葉『ユーモアを忘れず、ダンディーで』を大切にしたい。80人いる組子たちを私ひとりでは動かせないので、みんなの背中を押してあげられるような存在になりたい」
相手役とお披露目演目について
春乃さくらさんについてどう思いますか?
「今まであまり絡んだことがなくて…ディナーショーではご一緒しましたがデュエットもなかったし。彼女はいつもウフフと笑っている印象です。これからがどうなるのか楽しみです」
やはり芹香さんにとっても春乃さんは未知の存在なんですね。
われわれと同じような感想だったので笑ってしまいました。
エクスカリバーについて。
「今までとは少し違った作品になると思いますが、ワイルドホーン先生の音楽が歌い上げるイメージなので、歌い上げたいと思います」
芹香さんのスーパー歌唱を2幕とおして聴けるのは嬉しいです。
そして何とも言えない気持ちになったのは…
誰にも負けないことは?という質問に「自分に対する厳しさ」と芹香さんが答えたこと。
2回におよぶ組替え、8年という長きにわたる2番手時代…
劇団から厳しい試練を与えられ、さらに自分自身を厳しく律する芹香さんに胸がつまりました。
ストイックに芸を磨き上げてきた芹香さんが 満を持して真ん中に立つ日はもうすぐそこ。
新生宙組を楽しみにしつつ、いましか観られない真風さん率いる宙組をしっかり見届けたいと思います。