星組「柳生忍法帖/モアーダンディズム」観劇しました。
(B席後方サイド)
発券されたチケットが ”来場者3000万人” 特別仕様でちょっと嬉しい。
この日の礼さんはいつにも増して ”お芝居は熱く” ”ショーは表情豊か” で強く発光していました。
あとで聞いたところによると宙組の芹香さんや和希さんらがご観劇されていたそうで納得。笑
観劇感想をネタバレありでお届けいたします。
柳生忍法帖 3回目感想
(ネタバレありです。ご留意ください)
礼真琴
礼さんの芝居が熱いと受ける組子の芝居も熱を帯びます。
それゆえセリフのやり取りや殺陣が音楽の尺とギリギリになり 少しヒヤリとする場面もありましたが、これぞ星組という全力で振りきった良いお芝居でした。
礼さんの声はまた深みが増し、声が地面から客席にダイレクトに届いて足元から振動がブルブル。
臨場感を体感できるアトラクションのよう。笑
十兵衛の軽さと歌声の重厚さがアンバランスな気がするのは相変わらずです。
しかし、この「礼真琴 低音ボイスアトラクション」が凄すぎてそんなことは気にならなくなりました。
3回目の観劇ともなるとストーリーを追うというよりも、好きな場面や好きなセリフを心待ちにするようになるのですが、礼さんの歌もその一つです。
礼さんの役作りの変化を感じたのは、女性に対する態度や言葉がとても優しく慈しみ深くなっていたここと。
娘たち全員に指示するときは凛々しいのですが、だれか一人に声をかける時はゆっくりと。
怪我をしたお千絵(小桜)を心配するセリフの言い方が特に好きです。
「もう起きていて大丈夫なのか、肝を潰したぞ。」
あぁ、ズキューン!
舞空瞳
3回の観劇で一番変化があったのは舞空さん。
毎回ちがうところに重きをおいた「ゆら」だと感じました。
2回目・初めて恋する少女のよう
3回目・十兵衛への恋を通じて自分を知る
十兵衛に想いを伝えるシーンではなく別れのシーンに焦点を強くあてるようになり、死んでしまう直前の十兵衛とのやりとりに心が動かされました。
「それでどうだった?」
「心地ようございました。」
このシーンで自然に涙が。
くちづけへの流れもラストの十兵衛のセリフにも綺麗につながるようになり、舞空さん、お見事!
今後も舞空さんの芝居の変化が楽しみでしかたがありません。
愛月ひかる
愛月さんは2階後方から見ても存在感とオーラが誰よりも凄かった。
退団オーラというよりも役作りの深さゆえかと。
むずしい二役を余裕をもって演じられているように感じましたし、すこし高めでまっすぐな声がさらにボリュームを増していました。
その他キャスト
瀬央ゆりあ
ゆらを支えたり受け止めたりするときの虹七郎(瀬央)の色気が数段アップしていて驚きました。
過去の二人のただならぬ関係を思わせるような手つきや表情にドキッ!
それと、十兵衛に足の筋を切られたあとの間が絶妙で上手い。
極美慎
微笑の種類が増えいてゾクッ。
涼し気でつかみどころのないワル男を上手に演じていて恐ろしいくらいでした。
天寿光希
舞空さんの次に大きな変化を感じた人が天寿さんかなと。
人の命がかかった重要なシーンに沢庵独特の軽さがあったのですが、それを封印。
重厚で見ごたえのあるシーンになっていました。
朝水りょう
落ち着き感がアップしていて、周囲から一目おかれる師範だが息子にはほとほと手を焼いているという不器用さ、ある意味この話の肝となる部分がしっかり伝わってきました。
朝水さんと礼さん親子のワチャワチャが楽しくてもっと見ていたい。
天飛華音
最後にコメディー的な見せ場があるのですが、殺陣からセリフの “間” が難しい。
3回とも違った ”間”でそれぞれに楽しかったので今後も注目。
あとがき
舞台は生き物だとはよく言ったもんで毎回違って新たな発見があります。
3回観ても脚本への不満がすべて消えたりはしませんが
さすが礼さん率いる星組の舞台はおもしろい。それは確かです。
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