星組全国ツアー「モンテクリスト伯/Gran Cantante!!」
大阪梅田公演を観劇してきました。
復讐劇でありながら笑いや救いのある物語と
宝塚らしい豪華なショーの二本立て。
礼さん率いる星組の熱い舞台は
とても見応えがあり、大満足。
アドリブもぽんぽん飛び出し、盛り上がりました。
そして、暁さんの星組デビューで注目が集まる番手問題について。
実際にW3番手羽根をみて感じたことを、公演の感想とともに記したいと思います。
(番手問題などデリケートな内容含みますので読み進めご留意ください)
星組全国ツアー「モンテクリスト伯/Gran Cantante!!」感想
W3番手羽根について
瀬央さんの片羽根と暁さんの片羽根をみた瞬間
ストンを胸に落ちる感覚がありました。
思い返せば瀬央さんの片羽根で騒然となった
大劇場公演。
しかし、このずっと前から暁さんの組替えも
全国ツアーで瀬央さんと並べることも決められていたのですね。
だからこそ、劇団は頑なに瀬央さんを2番手扱いにはしなかった。
そしてこの全国ツアーで、瀬央さんと暁さんはすべてにおいて同格あつかいです。
「モンテクリスト伯」では
礼さんの仲間とストーリーテラーを兼ねるという方法で、暁さんの出番を増やし、瀬央さんとのバランスを取っています。
「Gran Cantante!!」では
天寿さんや極美さんのシーンを暁さんが担い、瀬央さんの出演シーンと同等の比重におさめています。
当然、プログラム写真も同じサイズです。
とは言え、大劇場で公演済のショーですので
瀬央さんの出演シーンに大きな変更はありません。
中詰めが終わったあと
礼さん、舞空さん、瀬央さんのシーンも
暁さんが加入されることなく3人のままです。
そしてこのシーンのハケ際に
お楽しみのご当地アドリブが。
【9月3日ソワレ】
瀬央「あれやねん!」
舞空「これやねん!」
礼「で、どっ、どれやねん!」
3人の出来すぎたコントに笑い崩れました。
いったい誰のアイデアなのでしょうか。笑
暁さんのショースチールが発売されたのは
単純に初参加だからであって
深い意味はないと思われます。
究極の番手ぼかしのエトワール。
そんなことをぶっ飛ばすくらい
暁さんのエトワールはのびやかで素晴らしかったです。
大きな拍手が送られ、あたたかい雰囲気に包まれました。
組子たちも、新しい仲間を迎え
3年ぶりに全国ツアーを行えることが嬉しくてたまらないという感じ。
熱くパワフルな礼さんや組子の影響をうけ
暁さんは前にも増してダンスのキレがよくなったように思います。
「モンテクリスト伯」で暁さん(ベルツッチオ)は、礼さん(エドモン)の臣下でもあり友でもある男を演じています。
復讐に燃える礼さんに協力したり、思い留まらせようとしたり…
暁さんの行間をよむ芝居に、礼さんが絶妙の間で返し、場面に深みがでていました。
舞台の上で共鳴しているおふたりに感動。
組替えによって新たな風が吹くというのはこういうことかと。
【全国ツアー階段降り】
暁(エトワール・片羽根)
↓
詩・天華
↓
綺城
↓
瀬央 (片羽根)
↓
舞空(大羽根)
↓
礼 (特大羽根)
瀬央さんと暁さんの片羽根は
全く同じ大きさ、同じ装飾です。
しかし、ここから不要なことを言いますと…
瀬央さんの羽根は、本公演で何十回も使用され、くたびれて少し小さく感じました。
暁さんの方が羽根が大きいの?と、一瞬ドキッ。
配信までには瀬央さんの羽根がピンと修正されていますように。
パレードの拍手があたたかく、ホッとしているのは劇団でしょう。
なるべく荒れないように、穏便に、
かつ、これから想定されることにも寛容になってもらえるようにと、
これまでじっくり時間をかけて計画を練ってきたのですから。
どんなことでも想定内だと受け入れやすくなるというのが世の常です。
全ツに暁さんが合流することで想定されていたこと。
・全ツはとりあえずエトワールで番手をぼかすのでは?
・ふたりの羽根を同じ大きさにして番手をごまかすのでは?
実際そのとおりになりましたが
いまのところ大きな批判も落胆の声もあまり聞きません。
ひとまず劇団の緻密な戦略が功を奏したのかなと。
(ショックを受けておられる方すみません)
だとしても舞空さんを巻き込まない方法もあったでしょうに。
そして、2番手不在で3番手が2人並ぶというのは手放しに喜ぶことではありません。
かといって番手問題に決着がつく日のことを想像するとザワザワ。
いろいろありますが
礼さん、舞空さん、瀬央さん、暁さんが同じ舞台に立っていることがたまらなく嬉しい。
『モンテクリスト伯』『Gran Cantante!!』
どちらも最高です。
とてもハードな公演ですので、くれぐれもお怪我のないようお気を付けて各地をまわってください。
どうか千秋楽まで1公演も欠けることなく
ぶじに完走できますように。