月組観劇のために東京に遠征中です。
複雑な東京月組観劇『フリューゲル/万華鏡百景色』
先日、怒涛の公演中止発表があったとき、バウ観劇のため、たまたま大劇場に来ていました↓
劇場の柱でそれを知った人たちの落胆、劇場内のテラスからマンションに向かって拝む人、
初出演となるはずだったタカラヅカスペシャルが中止になって 複雑な思いを抱えながらも公演をやり遂げた天飛さんや詩さん。支える星組の皆さんの熱演。
そんな光景を目の当たりにしたばっかりだったので、正直、月組公演を心から楽しめるのかと複雑でした。
ぶじ開幕したことに
宝塚を初めて観る友人を連れて行ったため、当日の公演中止だけは避けてほしいと祈る思いで劇場に到着。
月城さんの公演アナウンスが聞こえた瞬間、とにかく無事に幕があいたことに安堵しました。
お芝居は大劇場よりより丁寧になった分、テンポが停滞するところもありましたが、シリアスさと重みが増し見応えありました。
ショーは、中止になった新公へのエネルギーをぶつけるかのように下級生が熱い!
心配していたインフルエンザ復帰組も好調で問題ナシ。客席降りも実施されました。
月城さんや鳳月さんら上級生がどっしりと構え、こんな時でも揺るがない月組のパフォーマンスは本当に素晴らしかったです。
ただ、個人的には、舞台が素晴らしければ素晴らしいほど現実に起こってしまった悲しい出来事に、
『なでこんなことに』と複雑な思いが消えることはありませんでした。
救いは宝塚を初めて観た友人のピュアな感想です。
初観劇の友人の純粋な感想
「宝塚がこんなにすごいなんて知らなかった」「これが全員女性なんて嘘でしょ」
「みんな歌もダンスもレベルが高い」「お芝居は収まるところに収まって見事、おもしろかった」
「男役さんカッコいいし娘役さん可愛い」「電気代すごそう」
「知り合いがハマッてる理由がわかった。また見たい」
わたしもかつて抱いた純粋な感想に思わず笑みがこぼれました。
そして友人はその後1時間にわたってわたしを質問攻めに。
「トップスターはどうやってきまるの?」「お芝居とショーで人の入れ換えはあるの?」
「15時30分からこれをもう1公演やるなんて本当?やる人が変わるの?」
「男役と娘役ってどうやって決まるの」「組は自分で選ぶの?」
「着替え早いけど衣装はワンタッチなの?(マジックテープ?)」「役はどうやって決まるの?立候補?」
「あれだけ踊って疲れないの」「失敗したりしないの?」
「ジェンヌさんの名前と顔ってどうやって覚えるの?」などなど。
そしてクスッと笑った質問が、
「トップの人(月城さん)もラインダンスしてた頃があったって本当?」でした。(もちろん、ありましたよ。笑)
初観劇の友人はすごく宝塚に興味を持ってくれて、また見たいと。
わたしが宝塚が好きだと知っている友人の多くは、いま腫れ物にさわるようにその話題を避けて接してくれていて、それもありがたい配慮ですが、
こんな時でも宝塚を見てストレートに喜んでくれる人がいることに救われました。
月組の皆さんにも こんな初々しくて純粋な感想が伝わるといいなと思いました。
日比谷ブロードウェイ
遠征のもう一つの目的、日比谷野外音楽堂で行われたミュージカルコンサートを聴いてきました。
井上芳雄さん、甲斐翔真さん
佐藤隆紀さん、島田歌穂さん
田代万里さん、中川晃教さん
屋比久知奈さん
日本を代表するミュージカルスターの共演に、会場はさながらライブ会場のように盛り上がりました。
井上さんが「だいもんは?」と望海さんの出演が叶わなかったことを残念がっていましたが、望海さんは雪組100周年OGコンサートご出演ですね。
そちらはそちらで盛り上がったようです。
個人的にはこんなときに楽しんでいいのだろうか、楽しめるのかなと複雑な思いを抱えて遠征しましたが、
どんなときも通常どおりを心がけているプロフェッショナルな月組さんの姿に感動をもらい、
ミュージカルスターの圧巻の歌声に心振るわされ励まされました。
あらためてエンターテイメントのチカラを実感したからこそ、宝塚歌劇団の存続を願ってやみません。
時間はかかってもタカラジェンヌが安心して舞台に立てる環境が整う日がきますように。