雪組大劇場公演『Lilacの夢路/ジュエル・ド・パリ!』観劇して来ました。
お芝居の感想はすでにアップ済ですので↓
本日は夢白さんと和希さんを中心にショーの感想を記したいと思います。
雪組「ジュエル・ド・パリ!」感想
藤井先生が手掛ける王道ショー
藤井先生だからアッと驚くような仕掛けがあるかと思いきや!!
幕開きの大階段、真ん中に彩風さんが大布に包まれているのを見ると「この布が引き抜かれて変身するのね」と予想できますし、
初舞台生のラインダンスを早々にもってくる手法も過去にありましたよね。
輪っかのドレスを脱いだらダルマになったり、男役の『女装装祭り』も想定内。
でもだからといってマンネリだとか物足りないのではなく、
むしろ、「来るぞ、来るぞ~」からの「キターーッ!」という高揚感が心地よかったです。
お芝居ではこの高揚感が得られなかったので余計に気持ちが良かったのかもしれません。
ただ、振り付けのマンネリ化や『すみれの花咲く頃』以降の編曲の悪さが目立ち、いまいちノリきれないところもありました。
ビックリ和希じゃなかった
話題のびっくり和希さんですが、個人的にはビックリではありませんでした。
パリなのになぜクレオパトラ?は割愛しますが、夢々しいパリのレビューの中でこのシーンがが異彩を放っていたのはたしか。
黒髪ストレートにおへそが見えるヒラヒラ衣装をまとった和希さんのしなやかなダンスは、
男役独特の『女装感』はなく『ひとりのダンサー』として成立していました。
それよりも、違う意味でビックリしたのは…
一瞬ですが和希さん(クレオパトラ)が縣さんの首をムチでしめていたこと。
艶めかしくゾクッとする振りで魅了されますが、
ムチを使った演出は改正されることもよくあるので、この辺りの『OK』『NG』の基準は何?と疑問に思いました。
それにしてもこの場面、和希さんの鍛え上げられた生腹見たさに?客席のオペラが上がる上がる。笑
夢白あや・トップ娘役の洗礼
黒燕尾の男役に囲まれて大階段を降りてくる夢白さんの華やかなこと。天性のヒロインですね。
これから彩風さんと共に組をひっぱっていく彼女に多くの期待が寄せられますが、
まず先生が夢白さんに与えたのは『トップ娘役の洗礼』です。
夢白さんはオープニングからパレードまで、舞台に出ているか、早着替えしているか、ヘアスタイルをチェンジしているか…とにかく凄まじい忙しさ。
とくにカンカンは始まりから一人で歌っておどって空間を埋め、側転あり、彩風さんとの銀橋からみあり、一瞬の気のゆるみも許さないハードな内容で、
息を切らせたまますぐに歌い出しがあるなど本当に大変そう。
男役の添え物ではなく、自らセンターを務める実力が求められるのが昨今の娘役トップです。
月組『Deep Sea』の海乃さんも相当な運動量でしたが、トップ娘役となるとこのくらいの出番を約100公演やり遂げなくてはなりません。
夢白さんもダンス技術の高さは言うまでもありませんし、舞台度胸も満点!体力もありそう。
そんな彼女に激励の意味もこめた手厚いお披露目内容だったと感じました。
トーク番組の夢白さんは彩風さんからコメントを求められると「え~っ、私からですかぁ~」と言っちゃう屈託のないところも魅力。
潤花さんともまた違った『新しいトップ娘役像』を確立してくれるのではないかと楽しみにしています。
彩風さんの隣で輝くのはもちろん、ひとりでも観客を魅了してやまないトップ娘役さんになってほしいなと。心から応援しています。