花組「冬霞の巴里」
ドラマシティ公演千秋楽
ライブ配信を視聴しましたので感想をネタバレありでお届けいたします。
※ネタバレなしの感想をお読みになりたい方はこちら。
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花組「冬霞の巴里」感想ネタバレ
オクターヴ(永久輝)が登場。
第一声「ただいま。この腐った街パリ」とつぶやきます。
パリがこれから始まる復讐劇の舞台となることを暗示させる一言にゾクゾク。
一気に物語に引き込まれました。
つかみが上手い!指田先生
永久輝せあ・オクターヴ
大好きだった父に裏の顔があったことを知り
「間違っていたのは俺なのか」と慟哭するシーン。
ほっそりした体を小刻みに揺らし憔悴していく姿は見ていて本当に苦しかった。
けっきょく復讐は遂げられませんでしたが、
それがオクターブらしいなと納得させられる演技。
素晴らしかったです。
そして父のことになると怒りにまかせて無茶をしてしまう子供っぽさを残しているのに、
姉アンブルに対しては全身から「大人の男の色気」が発せられるのたまりません。
ラスト
永「姉弟のままでいいの?」
星「このままでいましょう」
永「そうだね、僕だけの姉さん」
ギリギリのところで姉弟関係を保って幕が降りましたが二人のその後はきっと…
妄想ふくらみます。笑
これからどんな役を見ても物足りなく感じてしまうのではないかと思うくらいオクターヴは永久輝さんにハマっていました。
その他キャスト感想
星空美咲
雰囲気がグッと大人びて永久輝さんとのお芝居がしっくり。
ベットで永久輝さんを抱き寄せる包容力、研4の星空さんいつのまに身に着けたの?
フィナーレのダンスもスターオーラが増し「真ん中の踊り」になってきましたね。
聖乃あすか
聖乃さんはこの公演のMVPではないでしょうか。
得体の知れないアナーキストを振り切った演技で魅せてくれました。
ラストの晩餐会のシーン、狂った表情がしっかりカメラに捉えられていて怖かった~。(←褒めてます)
キレのいいフィナーレのダンスかっこよかったです。
愛蘭みこ
こんな純粋な女性が実際にいたらいいのにと思わせてくれるステキな役作り。
周りが濃くドロドロしたお芝居をしていても染まらず、透明感と清らかさを失わないのが良かった。
初音夢・湖春ひめ花
オクターヴとアンブルの子ども時代を演じたお二人が上手すぎて驚きました。
不幸なことは何も知らず天真爛漫に生きる弟と
自分のすべてを懸けて弟を守る姉。
この作品の説明不足な部分を二人の演技力で補われているところがあったように思います。
一樹千尋
オクターヴに父親の裏の顔や姉と母と血が繋がっていないことを話す重要な役どころ。
永久輝さんとの二人芝居は真剣勝負のような緊張感で見応えがありました。
永久輝せあ・ごあいさつ
カテコ・永久輝せあご挨拶
8日間という短い日程ではありますが、無事に完走でき奇跡のようです。
皆さまの胸に残るというと軽すぎますね、胸に疼くような、消えないアザのような作品であれば嬉しいです。
この公演では共犯者という言葉が何度も出てきますが、ご観劇の皆さまもライブ配信ご視聴の皆さまも、紛れもなく…私たちの共犯者です!あははっ。
この公演で凍えた身と心を上(梅芸)のTOPHATを見てほぐしてくださ~い。
うしろの組子がクスクス笑っているのを「えっ?なに?」と、自分が面白いことを言った自覚がない天然ひとこちゃんが可愛すぎました。
みんなに聞こえるように言いま~す!
関西のみなさま~、TOPHATのみなさ~ん!
東京公演 行ってきま~す!
「冬霞の巴里」
永久輝さんの初東上が宝塚歌劇の枠を超えたこの強烈な作品で本当によかったです。
東京公演も客席を震撼させてください。
そして無事に完走できますように。