2022年7月11日(月)
花組千秋楽公演真っ只中に発表されたニュース
『宙組退団者のお知らせ』
退団者5名の中に留依蒔世さんのお名前があり
驚嘆しました。
留依蒔世の退団について思うこと
留依蒔世の軌跡
留依さんは97期で、
花組の永久輝さん、星組の綺城さんらと同期です。
97期は音楽学校入学時に40名いましたが、
劇団に入団したのは34名。
入団後も早期退団者は後を絶たず。
そんな中、首席入団である留依さんは、
初詣ポスターモデルに抜擢され注目を集めました。
その後ケガで休演され、研5の試験を受けられず「なんで、今?」と焦りもあったそうです。
しかし劇団が実力ある留依さんをほっておくハズもなく、2017年「王家の館」の新人公演で主演を務めることになりました。
「(新公主演が)決まった時は素直に嬉しくて泣いてしまった」と。
そこからトントンと路線街道を進むと思われたのですが、
男役上級生が多数いる宙組において、実力を発揮できる場が少なく、
さらに下級生の突き上げにより、辛抱の公演がつづきました。
「プロミセス・プロミセス」で、
歌のうまさと、男女の演じ分けという高度な技術で話題をさらいます。
しかしこの公演は著作権の都合上、配信もスカステ放送もなく、ごく限られた人しか観られていません。
「NEVER SAY GOOD-BYE」パッショナリアは
コーラスの中で留依さんの声だけ突き抜けて聞こえる瞬間があり驚かされました。
宝塚には収まりきれない破格の歌のうまさ。
この公演でブレイクを果たしたといってもいいでしょう。
破格の歌ウマゆえ
じつは以前の記事に究極の歌ウマについて書き
そのときは具体的なお名前は書かなかったのですが、
歌ウマといえば留依さんのことが一番にうかびました↓
留依さんほどの歌唱力なら、すぐにでも海外ミュージカルの大ナンバーを歌いあげられるでしょう。
退団後は外部で大活躍してほしいと思います。
ただ、留依さんの男役が見られなくなるのは本当に残念です。
「カルトワイン」で裏社会のボスを
色気と茶目っ気の合わせ技で魅力的に演じて素晴らしかった。
さぁ、これからいよいよ男役・留依蒔世の快進撃が始まるんだな!とワクワクしたのですが…
このころすでに退団を決意されていたのですね。
留依蒔世へのはなむけ
宝塚では「運」や「タイミング」が大事だと言われます。
・ケガでの休演
・コロナによる公演中止
・実力を発揮させてもらえない舞台
・当たり役の放映権問題
・上級生のつまり、下級生の追い抜き
本音をいうと、留依さんが活かされない演出に腹が立つこともありました。
客のニーズを分かっていない演出家にモヤモヤすることも。(勝手な言い分だと重々承知です)
しかしご自分ではどうしようもないことに遭遇しても努力を重ね、毎回「スゴイ!」を更新してきた留依さんの姿に心清められてきました。
退団を惜しむ声が止みません。
集大成となる「HiGH&LOW/Capricciosa!!」
藤井先生がとてもステキなはなむけシーンを用意してくださるのではと期待しています。
留依さんが宙組のみんなに囲まれて、最後まで笑顔で過ごせますように。