桜木みなと&水美舞斗観劇!雪組『ポーの一族』感想

雪組『ポーの一族』観てきました。

脚本や演出が初演とほぼ同じとは聞いていたけれど、まさに、そのまんま!だけど舞台の印象は少し違いました。

初演の花組版が「劇画からそのまま抜け出てきたような、この世ならぬ耽美な世界」だったのに対し、雪組版は「原作コミックと初演の美学をベースに、一場面一場面を緻密に作り込んだ重厚な舞台」という印象。

『ポーの一族』全体感想

ただ美しいだけではない、バンパネラ一族が歩んできた時間の重みや、仲間を増やすための執着。さらには人間の業…生々しいまでの人間(バンパネラ)模様が描かれた雪組版。映像技術の格段の進化により、ゴシックで妖艶な世界観がよりリアルになりました。

そしてエドガーとメリーベルの二重唱や、ポーツネル男爵の銀橋ソロ、メリーベルがエドガーに助けを求める短い独奏、さらにアランのソロ曲「願わくば」にも新たな旋律が加えられていて、それだけでも新鮮味を感じました。

あっ、ラストのゴンドラは前面解放の進化型ですのでお見逃しなく!ちょっとヒヤヒヤしますが、演者は安全ロープに繋がれていますので安心してください、。

主要キャスト感想

エドガー:朝美絢さん
研18で少年役のビジュが神がかり的にハマるなんて、ほんとタカラジェンヌって、朝美絢ってすごいですね。明日海りおさんのエドガーからは、バンパネラとして生きる運命を背負わされた少年の『苛立ち』を強く感じましたが、朝美さんのエドガーからは『怒り』が感じられ、その持て余す怒りによって周りや自分をも傷付けている様子が切ない。

メリーベル:音彩唯さん
 新トップコンビの大劇場お披露目でありながら、今回は「妹役」という配役。朝美さんの超絶ビジュアルの隣に立つにふさわしい可憐さで、兄妹の哀しい絆を美しく演じきりました。華優希さんのような『ザ!幼妹』の役作りではなく、ほんの少しだけ兄妹感に『それ以上の感情』がありそうな無さそうな…そんな絶妙な空気感を醸し出しているのは計算?上手いなぁ。

アラン:縣千さん
大富豪の跡取りとしての傲慢さとその裏にある少年の悲哀を、縣さんらしく力強く表現。柚香光さんの『硝子のハート』とはまた違ったアラン像が興味深かったです。フィナーレのダンス、むちゃくちゃカッコよかった。

ポーツネル男爵:瀬央ゆりあさん & シーラ:小桜ほのかさん
元星組コンビのお二人。瀬央さんの包容力溢れるイケオジっぷりと、小桜さんの落ち着いた大人の女性感が絡み合い、作品を落ち着いた印象に底上げ。瀬央さん、一本物での歌唱指導おめでとうございます。キラキラ衣装を着てスポットライトを浴びながら銀橋を渡る姿に、感動で込み上げるものがありました。

この公演での退団を発表されている専科の美穂圭子さん。演じる霊媒師ブラヴァツキーは、ダイナミックで圧倒的な圧があり、実に見事でした!正直なところ、最後の役は『エリザベート』のゾフィのような正統派がよっかったのでは?と思いましたが、美穂さん、ブラヴァツキーがとっても楽しそう!これで良かったんですね。エトワールで見せた至高の歌唱とともに、美穂さんの底知れない実力と偉大さに大拍手!

あとは、イケメンエリート医師(クリフォード)として、キザな役作りがどハマりな華世京さん。落ち着いたセリフ回しでストーリテラー役が適任の諏訪さきさん(初代マイクの水美さんご観劇で嬉しかったでしょうね)。わがまま女子(マーゴット)が上手すぎる星沢ありささん。グレンスミス&エドガーの影&スクール学生として出ずっぱりの咲城けいさん。顔中ヒゲで迫力満点の奏乃はるとさんに、音彩さんを軽々とお姫様抱っこする老ハンナ・透真かずきさんが印象的。

客席の豪華同期メンバー

そしてこの日は桜木みなとさん水美 舞斗さん愛すみれさんが揃ってご観劇!

パレードのラスト、朝美さんと瀬央さんが銀橋から客席の同期たちに向かって、ニコニコの笑顔で全力アピール! 溢れ出た「同期愛」の尊さに、つられて客席もニコニコ。多幸感広がるステキ空間でした。

がしかし…素晴らしい余韻に浸る一方で、残念な場面に遭遇してしまって…

というのも、終演後、客席から退場するスターの姿をスマートフォンで動画撮影している人がいたんです。

「えっ!アカン!」と思ったその瞬間!その人の横を通り過ぎた女性が、「撮影禁止ですよ!」と毅然とした声で注意されていました。勇気あるその方に心からの敬意を表します。

客席から楽屋までのスペースでは、スターを待ち伏せしないように、劇場スタッフさんによる「立ち止まりご遠慮願います」と声掛けがあったり、現場でもジェンヌさんを守る取り組みが徹底されつつあります。

ジェンヌさんたちが安心して観劇に来られるように、我々もルールとマナーを徹底していきたいですね。

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