前回、宙組『カジノ・ロワイヤル』の初見観劇後に正直感想をおとどけしました↓
あれから3回観劇を重ねましたが、やはり耳に残るのはイルカとキャベツです。笑
真風涼帆退団公演『カジノ・ロワイヤル』感想
トップ退団公演に名作なし？
【超簡単あらすじ】
ボンド（真風）に与えられた任務はカジノでルシッフル（芹香）に勝つこと。偶然出会った女性デルフィーヌ（潤花）に心惹かれるが、彼女はロマノフの財産争いに巻き込まれていて…
トップの退団公演に名作はなしと言われていますが、
『カジノ・ロワイヤル』は当初期待していた感動作ではないものの、娯楽作として気軽に見られるという点では良い作品だと思います。
脚本が弱いところをキャストが補い、笑いありキュンあり、なんちゃってシリアスありの楽しいエンタメ作品に仕上げています。
大マジメにふざける宙組さんが新線ですよ。
『カジノロワイヤル』キャストごと感想
潤花さん、本当に辞めちゃうの？
まだ当たり役と呼ばれるものがない気がして。
とはいえ『High＆Low』のカナに引きつづき、若くて芯のあるヒロインを好演していましたし、
椅子に縛られたままジャンプして爆笑をさらうなんて、こんなトップ娘役見たことない。しっかり爪痕を残しましたね。
桜木さんの「ねっ！」にドカーンとウケる客席。
ヘタレな学生運動のリーダーなのに愛されキャラ。
潤花さんから天彩さんに乗り換えたのはビックリしましたが『母性本能くすぐり系男子』がみごとにハマっていました。
桜木さんと天彩さんとのカップルはコメディ担当で、ノリノリな二人が微笑ましい。
瑠風さんはスーツの着こなしが美しく、恋人役の春乃さんのエスコートもスマートで無駄がない。
歌こそソロはないものの、出番もセリフも多く、最後に真風さんの相棒役として近くで学べるのは良かったなと。
春乃さんってヒロイン経験が少ないのに、まったくそんな風には見えない。
堂々としていて自立した大人な女性がよく似合う。
今回は芹香さんとの絡みが無かったのが残念。お披露目までおあずけですね。
紫藤さんの透明感よ！もうすでに神々しい退団オーラを放っています。
前半ぜんぜん出てこないから心配しましたが、『仕事が出来るキレモノ』『女性にモテモテな色男』と後半はオイシイとこどり。良い役です。
鷹翔さんは出番こそ少ないものの重要な役どころ。
シリアス担当なだけあって険しい顔とセリフの圧がすごかった～。
風色さん＆亜音さんのチャラチャラ兄弟は息ピッタリ。意外と両親思いなのかわいかったです。
が、二人ともそろそろ大人の男性役もさせてあげてほしいな。
寿さんは潤花さんからロマノフの財産を奪おうとする大公。
計画は失敗に終わりますが、最後に息子たちにかけることばが組子へのことばそのもので感動しました。
芹香さんは適役を一手に引き受け、長かった2番手時代に有終の美をかざりました。
小池先生が描いたルシッフルは中途半端なラスボスなのですが、芹香さんがしっかり場を締めていて流石だなと。
歌が注目されがちですが、フィナーレのダンスもカッコ良かったです。
そしてみんなが真剣にふざければふざけるほど正統派2枚目の真風さんのカッコよさが際立つという。
圧倒的な存在感と内面からにじみ出る包容力、そして色気。惚れ惚れするほど男前です。
爽やかなエンディングは物足りなさもありますが、そのぶんフィナーレで泣かせてくれるのでファンも成仏できると思います。（←ここ大事）
劇場前の花のみちは桜が満開。
真風さんは毎日どんな気持ちでこの桜をご覧になっているのかな。
どうか真風さんをはじめ退団者の皆さんがラストデーまで充実した時間を過ごせますように。