演出家の発言と劇団の方針について思う

劇団演出家の発言と劇団の方針について思う 宝塚歌劇のいろいろ

歌劇団に所属する演出家がSNSに投稿した内容が物議を醸しています。

その投稿とは『報道が真実を見えなくしている』とうタイトルで始まり、

『日本の報道はここまで落ちたか』『誤った報道が放置されている』というハッシュタグと共に、強烈にマスコミを批判する内容です。

宝塚歌劇団女性演出家のSNS投稿に物議

テレビの中での出来事だったのに、突然、自分の周りで起きている出来事がテレビの中で語られている。そこに見えているのは、私の周りにあるリアルではなく、メディアによって脚色された上部の虚構でしかない。事実でない事が、さも事実のように世の中に広がっていく怖さと、何も言えない無力感…。週刊誌が掲載した文言そのままに、事実に反する内容を、テレビや新聞が平気で報道している事に寒気がする。日本の報道は、一方の偏った声ばかりを広げ、その声が大きくなったら、対立する声はバッシングされるだけ。それが怖くて、対立意見は声を潜めるしかない。それが健全な報道なのだろうか?世論を動かす力を持つ報道が、誤った認識を人々に広げていたとしたら、報道が禍いを生み出し、二次被害や冤罪を作りかねない。
‘報道’について調べてみたら、こんな三原則があると知った。やっぱり、違反だらけやん…

演出家インスタグラムより

『事実に反する内容』とは

劇団幹部3名による会見以降、週刊誌やワイドショー、朝夕のニュースも含めて宝塚関係の報道を見ない日はありません。

それだけ世間の注目も高いのでしょう。

だけど宝塚は『閉ざされた世界』ゆえ表に出てくる情報は少なく、ある部分だけを誇張した報道があったり、ゲストのコメントに違和感を覚えることもあります。

なので言いたくなる気持ちは分かりますし、個人の発言が自由であることは大前提です。

しかし演出家の文章からは『事実に反する内容』というのが具体的に何を指すのかが見えてこない。

『誤った認識』とは何なのか。

過重労働のこと? パワハラのこと? それとも…

誤解が生じる可能性

いずれにせよ今は、労働時間を少なく見積もり パワハラはなかったと結論づけた劇団にご遺族が再調査を求めている段階です。

そんなときに劇団の中にいる人間が『事実に反する』とか『誤った認識』と記せば誤解を与えかねない。

案の定、あるOGからこんなコメントがついています。

『自分はパワハラもいじめも宝塚で受けたことはないという認識です。受け取り手がいじめだと言えば100%そうなってしまうなんてそんな社会でいいのでしょうか』

これを目にしたご遺族の心情を思うといたたまれません。

ただ、演出家の言う『二次被害』については私も懸念するところです。

生徒の実名を晒したり人格を否定するような報道は許されることではありません。

劇団がマスコミに強く抗議すべき点だと思います。

そして劇団がまたとんでもないことを言い出しましたね。

劇団の方針に疑問

劇団と音楽学校の理事長兼任

宝塚音楽学校の現理事長である角和夫氏が退任し、村上浩爾氏が次期理事長に就任する方針を立てていると公表。

村上氏といえば先日の会見で「パワハラの証拠があるなら見せてください」と言い放って反感を買った人物です。

その村上氏が劇団と音楽学校の理事長を兼任!!??

うそでしょ!

『兼務することで組織風土改革を一体的に進めることが狙い』とありますが、

風通しのいい組織になるための改革なのに、この期に及んで権力を集中させるような人事を行ってどうするの!

ほんと、どうしたらこんな発想になるのやら。

「一時代前、二時代前の体質」というご遺族側の弁護士のことばが思い出されます。

そしてさらにもう一つ、耳を疑うような方針が示されました。

第三者機関について

『第三者機関について日本弁護士連合会が求めるような独立性の高い委員のみでは構成せず、内情に詳しい外部人材を入れる方針」

えっ、何で? この期に及んでまだ何か隠そうとしているのでしょうか。

この方針をゴリ押しするとなると、それこそまたマスコミに取り上げられ、世間の批判を浴びることになるのでは。

劇団がご遺族の意向に添い 日弁連が求める委員による再調査を行うことを強く望みます。

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