宙組「夢現の先に」感想・鷹翔千空、亜音有星、山吹ひばり

夢現の先に 宙組

鷹翔さんバウ初主演作であり、生駒先生デビュー作でもある『夢現の先に』

ご縁があり追加公演観劇してきました。

宙組『夢現の先に』感想

ワケありな登場人物たちの恋や友情が瑞々しく描かれた、バウ公演にぴったりな青春ストーリー。

たくさんの出演者にセリフもあり、無駄のない場面転換もおみごと!

本公演の縮小版のような見応えのあるフィナーレも良かったです。

ただ、1幕のデートに誘うくだりの展開の遅さと、2幕が伏線回収だけで終わってしまったのはもったいないなという印象。

10年前『僕の父』と『彼』が同じ病院にいたのは偶然か?

10年前の病院は『僕』と『彼』の運命が絡み合うところなのにな~。
エピソードをもっと膨らませてほしかったと思うのは韓国ドラマの見過ぎでしょうか。

『僕』と『彼』が再会したラストも、もう1エピソードほしかったですね。

しかし、それをあえてハッキリさせないことで、生駒先生は夢でも現実でもない『夢現(ぼんやりした状態)』を表現しようとしたのかも知れません。

キャスト感想

僕・鷹翔千空

さすが101期首席。
ハイローの尖ったヤンキーから一転、不器用な純朴青年を自然に演じていて、本当に同じ人なのかと驚きました。
歌もダンスも安定していて初バウとは思えないほど完成度が高かったです。

カテコのトークが(良い意味で)グダグダだったのは意外でしたが、
ニコニコ楽しそうに『夢見ジェンヌ』を紹介する姿にこちらまで笑顔になりました。

彼・亜音有星

声を高めに出していて、よりいっそう子供のピュアさが引き立っていました。
だからこそ、ふと見せる陰の表情に『何かある』とゾクッ。
新公で悪役を経験し、表情の引き出しが増えたように思います。

本編も良かったですが、フィナーレで亜音さんがイキイキと自分を表現していて頼もしかったです。
抜群のスタイルと天性のキラキラオーラは他者の追随を許さず。

彼女・山吹ひばり

山吹さんが演じる可愛くて裏表のない『彼女』に好感がもてました。(←ここ大事)
ヒロインが魅力的だと作品の良さがグンとアップします。

華奢で等身のバランスの良い山吹さんは、相手役を選ばないところも強みですね。

唯一、『ダンスの魅せ方』だけが課題なような気がします。(もっと大胆になってもいいのかなと)

その他キャスト

メロ・泉堂成さんの透明感のある歌声が忘れられません。もっと聴きたかったです。

フランク・大路りせさんの『好きな子の恋を応援しちゃう』お人好しな彼に一番感情移入したかも。スタイルが良いのでデニムがよく似合う。

モニカ・朝木陽彩さん、身近にこんな子いると思うくらいリアルなお芝居。これで退団なんて残念すぎます。フィナーレのカゲソロも絶品でした。

当初観劇予定だった日が公演中止となり諦めておりましたが、追加公演で鷹翔さんのバウ初主演を見届けることができて感無量です。

これで3チームに分かれていた宙組別箱公演がすべて終了しました。

そして次はいよいよ真風さんと潤花さんの退団公演『カジノ・ロワイヤル』ですね。

またさらにパワーアップした宙組の舞台を楽しみにしております。

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