爆笑!月組「ピガール狂騒曲」感想。珠城さん月城さん鳳月さん風間さん全員が芸達者!

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珠城さんが男女二役演じられるとあって楽しみにされている方も多いと思いますが、「ピガール狂騒曲」の原作がシェイクスピアだと知り、小難しいのはちょっと…と一歩ひかれた あなたに伝えたい。 

 

演者の芝居がしっかりしているからこそコメディ部分が底抜けに楽しく、セリフのない下級生も至るところで細かく面白い小芝居していて見所たくさん!

上級生の安定感と下級生の瑞々しさ、今の月組の魅力全開の素晴らしい舞台でした。 

 

安心してご観劇ください!!😃 

 

 

月組「ピガール狂騒曲」冒頭あらすじ 

 

借金取りたちの目をくらますために男装して生きることを選んだジャンヌ(珠城)は、憧れのムーランルージュで働く為に支配人のシャルル(月城)に会いに行き、そこで採用試験を受けることになるが… 

 

 

「ピガール狂騒曲」感想 (ネタバレあり) 

   

舞台がムーランルージュとあって衣装がとても華やかで素敵です。  

特にフィナーレ、トップコンビや106期生まで統一されたくすみピンクとくすみブルーの一面配置が見事でうっとりしました。一見の価値あり。

 

オーケストラピットに楽団員の姿はなく全編録音ですが、それゆえにセリフの合間の歌の出だしを寸分の狂いもなくピタッと合わせてくることこや、指揮者なしでも統一されたアンサンブルに ジェンヌの凄さを感じました。

 

指揮者もなく、日によってメンバーも変わり、きっとダンスもいつも以上に合わせるのが大変だと思いますが、それはそれは素敵なフィナーレで涙がでました。 

  

本舞台から銀橋にかけられた仮設の通路。 いろんなジェンヌさんが通り 楽しくてワクワクします。良い演出です。 


 

以下、ここから物語のネタバレありですのでご注意ください。 

 

珠城りょうさん二役演じ分けが見事! 

  

双子の妹ジャンヌ役の時は、男の格好をしていても滲みでる恋する戸惑いや乙女の恥じらい。 月城さん演じる支配人に恋に落ちる瞬間の可愛らしさ♥️ 

 

こんな珠城さん 下級生の時から一度も見たことない。 

乙女珠城さん(ジャンヌ)の恋の行方を客席はニヤニヤしながら見守っています。(笑)  

支配人を好きになってからは 自分が女性だと言い出せない姿がなんとも切なくて…

 

 

かと思えば、双子の兄ジャック役の時には、お金持ちで女性の扱いにも手慣れたお坊っちゃまを爽やかな色気で軽やかに。 

 

物語ラストでは双子が対面するのですが、当たり前ですが珠城さんは一人しかいません😆 

 

待ちに待った双子対面というこの見せ場を、一体どう演出するの!?? 

 

 

観客が固唾を飲むなかジャンヌの前に現れたのは…  

 

(↓完全ネタバレ、くれぐれも閲覧ご注意ください。)

  

 

 

 

珠城さんではない とある男役さんでした。 

(プログラムにお名前記入なし)  

 

 

 

支配人役月城かなとさん 内面まで深く掘り下げた演技。

  

月城さん演じる支配人シャルルは、お金第一主義で欲深い人物かと思わせられましたが、実は、誰よりもムーラン・ルージュを愛していて 劇場に携わる人達を大切にしているあたたかい人だったのです。 

  

お金にとりつかれたコミカルな姿が笑いを誘い皆が彼を誤解している中、劇場への熱い想いをジャンヌに語ったその時こそ ジャンヌが彼に恋をした瞬間。素敵な場面です。 

その時の月城さん深いお芝居にジーン。

歌声も更に深みを増してより表現豊かになり、自粛中のご努力を想像しました。

 

最後はジャンヌと結ばれ これからも二人でムーラン・ルージュを盛り立てていくのだろうと予想させる大団円。

 

月城さんと珠城さんお二人の関係が普段から良いのだろうなぁと 信頼感が滲み出る舞台を見て嬉しくなりました。   

 

  

美園さくらさん 自立した女性を演じさせたら天下一品。 

  

才能に溢れた美人。 夫(鳳月さん)にゴーストライターをさせられるも我慢の限界。 

 

夫に三行半を突き付け、未経験の舞台への出演を決め、運命の出会いをしたジャック(珠城さん)と新たな恋を。

 

ハキハキとした口調で思ったことをすぐ口に出し、自分の才能と魅力を自分で開花させていく姿にスカッとしました。 

 

こういう自立した女性を演じさせると美園さんは本当に上手いですね。惚れ惚れ♥️ 

 

スタイルの好さが際立つ白黒のロングドレスがとても美しかったです。 

 

鳳月杏さん 暁千星さん 風間柚乃さん 個性豊かで愛すべき登場人物を公演 

 

鳳月さん演じるウィリーは、妻にゴーストライターをさせているダメンズおじさんなのですが、鳳月さんが演じると上品でダンディーだから憎めず困ったものです。(もちろん褒めてます。) 

 

暁さん演じるダンサーのレオはムーラン・ルージュの看板ダンサーだけあって、とにかくクルクルクルクルよく回り気持ちいいですね。 

舞台上でいつもキラキラ輝いています。 

 

風間さんは、ウィリー(鳳月さん)の依頼に振り回され、あちこちで散々な目にあう弁護士ボリス。 

本人は狙ってないのに客席の笑いを全てかっさらっていく存在感は流石の一言。 

劇中劇ダンスシーンでは、芸術的に素晴らしいダンスを披露する暁さんと、ハプニングに巻き込まれ女装させられた風間さんの面白い芝居が同時進行で目が足りな~い😃(笑)  

 

月組「ピガール狂騒曲」感想まとめ 

  

下級生はじめ決して役は多くはありませんが、一人一人が一場面一場面しっかりと分析把握し、細部にまでこだわり 出すぎず引っ込みすぎず役割を果たしているからこそ、コメディでも間が崩れず深いところまで芝居が届いているのだと思います。   

 

笑って笑ってキュンとしてジーンとしてほっこりして…何度でも見たい楽しい楽しい作品でした。  

 

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